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【★★★緊急情報!(2024/8/12 追記)超超おすすめに変化★★★】
びっくりです。7月31日に私が投稿した直後に、日銀が利上げを発表するとは思いませんでした。私は大方の予想通り9月の利上げを見込んでいたので、まさかの不意打ちでした。政府からの圧力があるだろうとのことですが、植田総裁の苦労が伝わってきます。日銀の発表を待ってから投稿すればよかったとも思いましたが、逆にこの出来事を好機と捉え、皆様にお伝えすることにしました。私の投資スタイルは長期保有ですので、これくらいの下げはまったく気にしません。現時点での配当利回り6.17%は、17年持ち続ければ投資額を回収できる水準です。相当高い利率と言えるでしょう。また、現在の株価は過去10年間のチャートで見ると、14%の位置にあります。そういった意味でも下がりにくい位置にあります。さらに絶好の買いタイミングになりました。よろしければ皆様もご検討ください。以下は7月31日の投稿です。
2024年7月は例年に比べとても暑かったですね。連日30℃を超える日々が続いていますが、皆様は体調を崩していませんでしょうか?暑さで頭に血が上りやすいこの時期にこそ、冷静に投資先を見極めることが重要です!
2024年8月の一押し銘柄は、スミダコーポレーション(6817)です。現在(2024年7月31日)の株価は1,054円です。配当や投資指標から、今が絶好の買いタイミングと予想しています。超おすすめの割安株と判断しました。中長期的に見た際の成長のポテンシャルや業績の安定性も十分ある企業です。
それでは、スミダコーポレーションの投資魅力と市場での位置付けについて、さらに詳しく見ていきましょう。
スミダコーポレーションがお勧めの理由
このブログは2024年7月31日時点の情報をもとに作成しています。
株価:1,054円
銘柄名:スミダコーポレーション(電気機器)
銘柄コード:6817
スミダコーポレーションは、車載用、家電品、産業用機器向けの電子部品や高周波コイルを製造する部品メーカーです。スミダグループは、世界14カ国に拠点を持ち、約1.5万人の従業員がいます。主な事業は『家電用コイル』『車載用コイル』『顧客と共同開発する製品』の3つです。特に車のキーレス用コイル製品では世界シェア50%以上を誇ります。
会社設立は1956年1月です。設立後、真空管ラジオ、トランジスタラジオのアンテナ・チューニング等のコイルのメーカーとして有名になりました。その後、カセットテープレコーダーの小型化に貢献するなどのコイル製造業界を引っ張るリーダー的な企業となり、1998年12月に東京証券取引所第二部に上場、2000年6月に第一部に上場しました。2000年代に入ってからは、磁場を作る性質を持つコイル(インダクタコイル)製品を中心に、車載およびコンシューマーエレクトロニクス分野で急成長しました。HV/EV用ロータポジションセンサー、RFID ICタグ、インテグレーテッドパワーモジュール、無線充電コイル、医療機器用アイソレーショントランス、マグネティックマテリアル、フレキシブルボードコネクション、ソーラーパワー用PVインバータなど、多くの製品を世に出しています。
コイルメーカーと言われても、何を作っているメーカーなのかピンとこないかもしれませんが、簡単に言うと、この企業は、主に電源(でんげん)回路の中に使われているインダクタコイルを作っている会社です。ほとんどの家電製品の電源部には、インダクタコイルという磁器コイルが入っています。この会社も同じ種類のインダクタコイルの製造が中心です。
ただし、この企業の場合、家電製品ではなく、車載用やコンシューマ製品向けのインダクタコイルの割合が多いようです。
どんな企業かをざっくり理解したところで、本題に入ります。この企業の株が今が買い時である理由を説明していきます。
まずは配当についてです。2024年12月に支払われる予定の配当利回りは約5.1%(1株あたり53円)です。昨年、2023年の配当性向は30.5%でした。配当利回りが高い一方で、配当性向は業界内の主要企業と比べて低めです。配当性向は株価に直接関係しないため、業界水準より低いことは今後の配当金が増える可能性を示唆しています。つまり、この水準で配当利回りが5.1%もあることが株価が割安であることを示しています。
次に投資指標です。PERは6.04、PBRは0.59と、いずれも良好な数値です。このことから、今が絶好の買いタイミングと言えます。
他のインダクタコイル業界の主要企業のPERは20を超えていますし、PBRも1を超えている企業が多いです。そう考えると、スミダコーポレーションのこれらの数値は、異常なくらい株価が割安であることを示しています。
配当、PER、PBRすべてにおいて割安感が出ていますね。特に配当の割合が高いです。同業種(電気機器)内でこれだけ高い企業は少ないです。例えば、ソニーの配当は0.75%、PERは17.72、PBRは2.16、同じインダクタコイルメーカーの村田製作所の配当は1.62%、PERは26.63、PBRは2.41です。(2024年7月31日の情報)ソニーや村田製作所は人気企業なので、これらの数値も納得できますが、それにしてもスミダコーポレーションの株は非常に割安と感じました。
※配当やPER、PBRなどの数値指標の見方については、こちらをご覧ください。
総合評価
企業の安定性、成長性、配当、タイミングのどれを見ても、良い材料しか見当たりません。これほど優良な企業の株がこの値段で取引されているのがとても不思議です。
インダクタコイルというわかりにくい製品を扱っていることが評価されにくい原因と推測しています。しかし、「電力を使う製品にはインダクタコイルが含まれている」と言い切りたくなるほど、車やパソコン、スマートフォン、エアコン、冷蔵庫、医療機器、ソーラーパネルなど、さまざまな電気製品にインダクタコイルが使われています。そのインダクタコイル分野を牽引する日本のトップ企業がスミダコーポレーションです。
また、2021年まで配当が低かったことも、評価されにくかったもう1つの理由と考えられます。しかし、2022年から高配当株の仲間入りを果たしました。これにより、インテリ投資家にも買いやすくなっており、いつ人気が高まってもおかしくありません。
現時点では、割安株であることは間違いなく、現在のタイミングが絶好の買い時です。人気が高まる前に購入することをお勧めします。
安定性
【企業規模】
- 売上高: 2023年12月決算の売上高は147,672百万円です。2020年の84,417百万円から毎年増加しており、安定した成長を示しています。安定していると判断できます。
- 従業員数: 連結の従業員数は15,277人です。大企業に相応しい規模であり、安定性を示す要素の一つです。安定していると考えられます。
- 取引高: 取引高は524,900株です。高い取引高は株の流動性が良好であり、価格の安定性が期待できることを示します。株価は信頼できる値と考えられます。
1万人を超える従業員を抱え、売上高は1000億円を超える大企業です。しかし、この規模の企業としては、取引高が52万株とやや少なめです。人気の無さが取引高にも反映されているようですす。ただし、常に10万株以上が取引されているため、流動性としては高い方ですので、株価の操作が難しく、安定性も高いと考えられます。
【負債・自己資本】
- 負債比率:50.86%。計算式は『(負債合計:85,473 ÷ 資産合計:142,786)×100』この値は中程度の負債比率で、製造業の一般的な範囲内です。財務の健全性は比較的良好と見なされます。
- 自己資本比率:40.14%。計算式は『(資本合計:57,312 ÷ 資産合計:142,786)×100』この値は、健全な自己資本比率であり、企業が比較的強固な財務基盤を持っていることを示しています。
設備投資が多い製造業では、負債比率が一般的に20%から60%とされています。スミダコーポレーションもその範囲にあり、許容範囲内です。また、製造業の自己資本比率は40%から60%が標準とされていますが、こちらの値もギリギリ範囲内です。これらの比率が業界標準値内であることから、『資金調達が比較的容易』『利息の負担も適度』等のメリットが考えれえます。
成長性
【売上高成長率】
2023年の成長率は6.5%、2024年の見込みは7.4%です。これらの成長率は大企業の水準と考えられ、安定した成長を示していると言えるでしょう。
【財務諸表】
2022年 | 2023年 | 2024年 | |
---|---|---|---|
売上高 | 138,600 | 147,672(6.5 %) | 158,600(7.4 %) |
営業利益 | 8,189 | 8,564(4.6 %) | 9,500(10.9 %) |
経常利益 | 6,534 | 5,856(-10.4 %) | 7,300(24.7 %) |
当期利益 | 5,099 | 5,064(-0.7 %) | 5,700(12.6 %) |
売上高、営業利益、経常利益、当期利益のすべてにおいて、安定した成長を示しています。特に営業利益と当期利益の成長は企業の健全な運営を反映しており、全体的に見て企業の成長性は高いと評価されます。経常利益の一時的な減少を除けば、安定した成長傾向が続いており、今後の成長が期待できる企業であると言えるでしょう。
経常利益が2023年に前年対比で10.4%減少したことは、営業外収益や営業外費用の変動が影響している可能性がありますが、本業の収益力の低下を示すわけではありません。経常利益の減少の原因としては、例えば、投資収益の減少や利息支払いの増加など、営業外要因が考えられます。
当期利益が2023年に前年対比でわずかに0.7%減少しました。これは、通常、税金や特別損益の影響を受けるため、経常利益の減少がそのまま当期利益に影響を与えた可能性があります。微小な減少であり、企業の基本的な収益力に大きな問題があるとは言えませんが、利益の安定性が若干低下したことは注視すべきです。2024年には12.6%の増加が見られるため、当期利益も回復しており、企業の収益力が回復していることが示されています。
2023年の経常利益と当期利益の減少は、いくつかの要因による可能性がありますが、企業は2024年にこれらの問題に対処し、利益の回復を達成しています。短期的な利益の低下は、長期的な成長性に対する一時的な障害である可能性が高く、企業の成長性に対する全体的な見通しには引き続き期待が持てます。
配当
スミダコーポレーションは、2023年12月度の通期報告書で、配当性向を引き上げて株主への利益還元を強化することを発表しました。従来の配当性向25~30%を30%以上に引き上げることで、株主への信頼を明確にし、株価と資本コストを考慮した経営を進めています。今後も高配当が期待できます。
【配当利回り】
2024年度は1株当たり53円と発表しています。配当利回りは5.01%です。もしこの配当が20年間続いたとすれば106,000円。配当だけでの元本を超える利益を得られます。
また、損失回避株価のグラフは以下のようになります。
損失回避株価とは、配当収入を含めて、購入価格に対して損失が発生しないギリギリの株価です。この株価は、配当収入が継続することを前提に、株式購入時の株価(\1,054)から配当収入を引いた値です。損失が発生しない株価の下限値になります。
損失回避株価は私が作り出した造語です。簡単に言うと、「もし株価が下がったとき、損をしない株価」を示しています。例えば、6年間保有していれば株価が740円まで下がっても、下落分の配当を受け取っているため損をしていません。また、20年間保有し続ければ、たとえ株価が0円になっても損をしないことになります。上記はそれをグラフ化したものです。ただし、毎年53円の配当が支払われることが前提です。株を購入する際には、企業の業績が悪化して配当が減少する可能性も考慮に入れ、損切できるか等を検討してから購入することをお勧めします。
【配当の推移】
配当金額が年々増加していることが見て取れます。特に2020年から2022年にかけての増加幅が顕著で、企業の利益が増加したことや株主還元を強化したことが反映されています。2023年から2024年にかけても引き続き配当が増加しており、株主に対する還元意識が高まっていることが分かります。
全体的に、企業は利益を株主に還元する方針を採っており、安定した配当の増加が株主に対する信頼感を与えていると言えるでしょう。この配当の推移は、企業が安定した業績を維持していることを示しており、今後も安定した配当が期待できる可能性が高いです。
【配当性向】
1株配当金額 | 1株当たり当期利益 | 配当性向 | |
---|---|---|---|
2022年 | 47 円 | 185.48 円 | 25 % |
2023年 | 51 円 | 164.71 円 | 31 % |
31%という数字は、企業が利益の約3割を株主に配当として支払っていることを示します。これは比較的健全な水準であり、株主に対する還元が確保されていると言えます。
また、スミダコーポレーションは配当政策の見直しが行われています。配当性向とは、企業が得た利益のうち、どれだけを株主に配当として支払うかの割合を示す指標です。以前は配当性向を25~30%に設定していましたが、今後は30%以上に引き上げることを『2023年 通期報告書』で発表しました。この変更は、株主へ還元を増やし満足度を高めることで、株価の向上を図るためです。今後も高配当、及び、配当目当ての投資家による株価上昇が期待できます。
コロナ禍の影響で、2020年と2021年には輸出や輸入、人の移動に制限がありました。このため、企業の業績が一時的に悪化し、配当が減少した可能性があります。しかし、2022年以降、経済活動が回復する中で配当金額が増加していることから、企業の業績も回復し、株主還元の方針が強化されたことが伺えます。
また、配当性向が30%以上に引き上げられた背景には、NISAなどの税制優遇措置を通じて個人投資家の投資を促進する国の政策に対応するための戦略が考えられます。これにより、投資家にとって魅力的な配当を提供し、企業への投資を促す狙いがあると見受けられます。
【業界比較】
他のインダクタコイル業界の主要企業の配当。(調査日2024年7月30日)
配当予想 | 配当利回り | 2023年の配当性向 | |
---|---|---|---|
TDK株式会社 | 120円 | 1.18 % | 35.3 % |
村田製作所 | 54円 | 1.54 % | 54.3 % |
太陽誘電株式会社 | 90円 | 1.97 % | 134.8 % |
ローム株式会社 | 50円 | 2.49 % | 36.0 % |
スミダコーポレーション | 53円 | 5.02 % | 30.5 % |
企業は上場と同時に株を発行し、資金を調達します。その後、株価が上がっても下がっても、最初に発行して調達した資金には影響はありません。つまり、たとえ株価が上昇しても、企業の資金が増えるわけではありません(融資枠が増える可能性はあります)。企業は株価や配当利回りに直接的な責任はありませんが、配当金額については企業の責任です。配当性向は、利益からどれだけを配当に回すかを示すもので、この数字によって株主に対する企業の姿勢が見えてきます。スミダコーポレーションの配当性向は30.5%で、これは業界内の主要企業の中で最も低い水準です。つまり、まだ配当を増やす余地があることを示唆しています。
※太陽誘電株式会社の配当性向が100%を超えています。配当性向が100%を超えると、企業は当期純利益のすべて、さらにはそれ以上の額を株主に配当として支払うことになります。これは、企業が蓄えから追加で配当を支払っていることを意味します。これはあくまで予想であり、実際の配当額は未確定です。配当を据え置くための措置や、当期純利益の予想と実績の差異が影響している可能性があります。
購入タイミング
【PER(株価収益率)】
ブログ作成時のPERは6.04です。PER(株価収益率)は、1株当たりの利益の何倍で株価が取引されているかを示す指標です。数式は『株価 ÷ 1株当たりの利益』です。私はこの指標を『どれだけ少ない年数で株価と同額の利益を得られるかの割合』という見方をしています。PERが6.04であるため、わずか6年間の利益で株価分に相当するくらい、株価が利益に対して低く設定されていることを意味します。言い換えると、株価が割安であるということです。
【PBR(純資産倍率)】
ブログ作成時のPERは0.59です。PBR(株価純資産倍率)は、1株当たりの純資産の何倍で株価が取引されているかを示す指標です。数式は『株価 ÷ 1株当たりの純資産』です。私はこの指標を『どれだけ少ない資金で純資産を所有しているかの割合』という見方で捉えています。PBRが0.59であるため、万が一スミダコーポレーションが倒産した場合、1054円で購入した金額より多い1786円分の純資産を受け取る権利があるということになります。こちらも株価が割安であるといえます。
【業界比較】
他のインダクタコイル業界の主要企業のPER,PBR。(調査日2024年7月31日)
PER(株価収益率) | PBR(純資産倍率) | |
---|---|---|
TDK株式会社 | 30.78 | 2.11 |
村田製作所 | 26.64 | 2.41 |
太陽誘電株式会社 | 51.14 | 1.71 |
ローム株式会社 | 55.96 | 0.81 |
スミダコーポレーション | 6.04 | 0.59 |
スミダコーポレーションのPERは6.04と、比較対象の他の企業と比べて非常に低い値です。これは、スミダコーポレーションの株価が利益に対して割安であることを示しています。例えば、TDKや村田製作所のPERはそれぞれ30.78、26.64と高く、太陽誘電やロームに至っては50を超える数値となっています。この差は、スミダコーポレーションが利益に対して非常に低い株価で取引されていることを示唆しています。
また、PBRに関してもスミダコーポレーションは0.59と低く、他の企業と比較して純資産に対しても割安で取引されています。特に村田製作所やTDKのPBRはそれぞれ2.41、2.11と高い値を示しており、スミダコーポレーションの株価が純資産に対しても非常に割安であることが明らかです。
このように、スミダコーポレーションの低いPERとPBRは、同業他社と比べて株価が非常に割安であることを示しています。これは投資家にとって非常に魅力的な買いのタイミングを示唆しており、スミダコーポレーションの株価が今後上昇する可能性が高いと言えます。
まとめ
スミダコーポレーションの投資指標は、インダクタコイル業界の主要企業と比較しても非常に魅力的です。PERが6.04、PBRが0.59と低く、現在の株価は収益力や純資産に対して割安です。特に5.1%の配当利回りから、安定した配当収益が期待できます。
また、スミダコーポレーションは車載用やコンシューマ製品向けのインダクタコイル市場で成長を続けており、長期投資にも適しています。
このため、スミダコーポレーションの株は現在が買い時です。株価が上昇して割安感が薄れる前に購入を検討してみてください。
引用
IR情報は、スミダコーポレーションの2023年通期報告書から引用しています。詳細は企業の公式ウェブサイトのIR資料室をご覧ください。
また、上記の報告書から取得できなかったIR情報については、Yahoo!ファイナンスから取得しています。詳細はそちらをご覧ください。
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