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市場の隙間を狙え!株式投資の基本は安く買って高く売る

株式投資の基本は安く買って高く売る 投資スタイル
株式投資の基本は安く買って高く売る

お付き合いのある証券会社の方から電話がかかってきたときの話です。

voxねこ夫婦(夫)
voxねこ夫婦(夫)

株価はなぜ上がるのですか?

証券会社員
証券会社員

業績がいい企業の株価が上がります。

株式投資の世界では、企業が良い業績を上げると「株価が上がるだろう」と期待されます。この期待が高まると、多くの投資家がその株を購入しようとします。その結果、買いたいと考える人が売りたいと考える人よりも多くなると、株価が上昇します。

特に、有名な企業が好業績を上げると、新聞やメディアがその情報を大々的に報道し、投資家の注目を集めます。有料の情報サービスなどを利用して、有益な情報をいち早く手に入れることができる投資家は、メディアの報道が行われる前にその情報を得て、利益を上げることもあります。このように、株式投資の基本的な戦略は情報を早く得ることですが、私のようなたまにしか投資をしないお気楽投資家にとって、情報を早く得るのは非常に困難です。常に遅れた情報しか得られないため、業績を確認してから購入する方法だと、高値で株を購入して損をすることが多いです。投資で利益を上げる人がいれば、必ずその逆もいることを忘れてはなりません。

しかし、こんなお気楽な私でも向いている投資方法がありましたので、皆さんにご紹介させていただこうと思い、ブログを書くことにしました。

業績が良くても世間がまだ注目していない企業や、悪い情報が先行して株価が下がっている企業などは、本来の価値よりも株価が安くなっていることがあります。このような本来の価値より下がった割安株を見つけてじっと持ち続けるスタイルであれば、情報を早く得る必要はありません。時間があるときにコーヒーでも飲みながら、ゆっくりと割安株を探して、応援できる企業の株を買って持ち続けるだけです。このような投資スタイルは、私のようなお気楽投資家にぴったりの投資スタイルです。

ファンダメンタルの知識は必要?

ファンダメンタル分析
ファンダメンタル分析(イメージ)

ファンダメンタルとは、企業や経済の基本的な情報や指標を指します。具体的には、売上高、利益、配当、資産負債など、企業の財務状況や業績に関するデータです。これらの情報を分析することで、企業の健全性や成長性を判断することができます。

私が推奨する投資スタイルは「安く買って高く売る」ですので、一見これらの分析は必要ないように思えるかもしれませんが、株を購入するとき、現在の株価が安いかどうかを判断するためにほんの少しだけ必要になります

ファンダメンタルは、社会一般では聞きなれない言葉が多いため難しそうに感じますが、計算式も原理もとても単純です。この機会に、ぜひ、少し触れてみてください。

ファンダメンタルの経済指標

私が日本の株を買う際に注目しているファンダメンタル指標は、以下の4つです。

  1. 売上予測が前年を上回っているか?
  2. PER(株価収益率)は適切な水準か?
  3. PBR(純資産倍率)は適切な水準か?
  4. 配当予測はある程度の水準か?

私は、これら4つの指標を確認することで、現在の株価で株を買ってよいかどうかをおおまかに判断しています。

売上予測が前年を上回っているか

一般的に企業の業績予測には、以下の4つの予測があります。

  • 売上予測企業の成長性を評価するのに役立ちます。売上の増加は企業の市場シェアの拡大や需要の増加を示しており、成長企業を見極めるのに重要です。
  • 営業利益予測:売上高から売上原価と販売管理費を差し引いたもので、企業の本業からの利益を示します。企業の経営効率や本業の収益性を評価するのに重要な指標です。
  • 経常利益予測:営業利益に加えて、金融収支(例えば、受取利息や支払利息)を含めたもので、企業の業務全体の収益性を示します。営業利益と当期利益の中間に位置する指標です。
  • 当期利益予測:経常利益に加え、特別な項目(例:資産売却益や減損損失など)や税金を反映させた企業の最終的な利益です。最終的な利益であり、全ての収益と費用を考慮した後の純利益を示します。企業の全体的な収益性を評価するための重要な指標です。配当として支払われる金額は、この当期利益内に収まっているかどうかを判断するために、配当性向という指標が用いられます。

この中で私は、売上予測が前年を上回っていれば買い候補に入れますが、下回っていれば候補に入れません。理由は、売上予測が企業の本業の業績がうまくいっているかどうかを判断する最も単純かつ直接的な指標だからです。営業利益、経常利益、当期利益の順に、人の手が加わる要素が増え、会計処理や計算方法の工夫によって見かけ上の数値が調整されることがあります。また、ビルや土地の購入、設備投資などの資産取得が一時的に利益を圧迫し、見かけ上の業績が悪化することもあります。こうした要素を考慮すると、売上予測が企業の本業の業績を判断する際に最も信頼性が高い指標と考えています。

また、売上予測には2種類あります。企業が自ら発表する見通しと、専門家やアナリストが発表する市場の見通し(コンセンサス)です。企業の見通し信頼性が高いですが、良い方向に強調される傾向があります。一方、市場予測(コンセンサス)市場の期待を反映しており、信頼性は低いですが、客観的な視点が強調されやすい傾向にあります。

どちらを重視するかは、企業の特性や情報の公開状況によって異なりますが、両方の見通しが一致する場合、信頼性が高くなります。私は、企業の見通しと市場の見通しの両方が一致し、前年を上回る予測がされている株を候補に入れています。

投資指標(PER、PBR、配当)で割安かどうかを判断する

投資指標は、投資家や市場参加者が、企業や資産の評価を行うために用いる数値です。これらの指標は企業の財務データや株式市場のデータを基に計算され、投資の意思決定やリスク管理に役立ちます。

PER、PBR、配当は、株価によって値が変わります。株価が低いと良い数字になり、高いと悪い数字になります。つまり、すべて良い数字の株が割安株と判断できます。中でも私が一番重視しているのは配当です。万が一、株価が下った場合、ずっと持ち続けていれば損失を取り返せるからです。

PER(株価収益率)は、1株当たりの利益の何倍で株価が取引されているかを示す指標です。数式は『株価 ÷ 1株当たりの利益』です。私はこの指標を『どれだけ少ない年数で株価と同額の利益を得られるかの割合』という見方をしています。たとえば、PERが10であれば、株価が利益の10年分に相当するという意味です。PERが20であれば、20年分です。業界や市場によって基準は異なりますが、一般的にはこの指標が15以下の数値であるほど好ましいとされています。

PBR(株価純資産倍率)は、1株当たりの純資産の何倍で株価が取引されているかを示す指標です。数式は『株価 ÷ 1株当たりの純資産』です。私はこの指標を『どれだけ少ない資金で純資産を所有しているかの割合』という見方で捉えています。たとえば、PBRが1であれば、投資した株価と同じ金額の純資産が返ってくることを意味します。PBRが0.5であれば、投資した金額の2倍の資産を受け取る権利があり、逆にPBRが2であれば、投資した金額の半分の資産しか受け取る権利がないということです。業界や市場によって数値は変動しますが、一般的にはPBRが1以下の数値であるほど好ましいとされています。

配当は、企業の利益から支払われるため、安定した収益があれば継続的に支払われることが期待できます。私はこの指標を「株価が下がったときの保険」として捉えています。たとえば、配当利回りが5%であれば、投資した金額をすべて配当だけで回収するには約20年です。同様に、配当利回りが4%であれば約25年、3%であれば約34年です。これは、万が一購入した株価が下がった場合でも、持ち続けることで配当によって投資金額を回収できる期間を示しています。業界や市場によって基準は異なりますが、一般的には配当利回りが高いほど好まれます。最近の市場動向から、私は3.5%以上の配当利回りを目安に株を選んでいます。

これらの投資指標は単独で見るのではなく、他の経済指標や企業の業績と組み合わせて総合的に分析されることが一般的ですが、私は特にこの3つの投資指標を重視しています。

テクニカルの知識は必要?

テクニカル分析(チャートパターン)
テクニカル分析(チャートパターン等)

テクニカル分析は、客観的データを元に投資家心理を読み取る分析です。株価や取引量などの過去のデータを使って、将来の株価を予測する方法です。投資家の行動や心理状態が、株価のチャートや指標にどのように現れるか、といったパターンを導き出します。以下に、代表的なテクニカル分析を示します。

  • チャートパターン: 多くの投資家が同じような心理状態にあるときに形成されると分析されています。(スパイクボトム: 突発的な急落後に急反発するパターン。フラッグ: 短期的な調整パターンで、急激な価格変動後の平行な線で形成される。ペナント: 短期的な調整パターンで、急激な価格変動後の収束する三角形の形で形成される。トライアングル: 長期的な収束パターンで、価格が収束する形で形成される(対称三角形、上昇三角形、下降三角形など))
  • テクニカルインディケーター:株価や取引量のデータを使って将来の価格動向を予測するツールです。例えば、一目均衡表の雲、移動平均線や相対力指数(RSI)があり、これらを使って投資のタイミングを判断します。
  • トレンドライン、サポートライン、レジスタンスライン: トレンドラインは、株価の上昇や下降の方向を示す線で、投資家の心理的な支持や抵抗がわかります。サポートラインは、買い価格、レジスタンスラインは、売り価格を示しています。
  • 移動平均線のクロスオーバー: 移動平均線のクロスオーバーは、投資家の心理的な転換点を示します。短期の移動平均線が長期の移動平均線を上抜けると、投資家が強気に転じたことを意味し、逆に下抜けると弱気に転じたことを示します。
  • オシレーター系指標: RSIやMACDなどのオシレーター系指標は、投資家の過熱感や売られ過ぎを示すものです。これらの指標が極端な値になると、多くの投資家が特定の方向に偏っていることを示し、逆張りをするシグナルとして使われることがあります。

テクニカル分析、過去のデータに基づいて将来の動きを予測するためのツールであり、主に短期的な投資判断を行う際に活用されています。

チャートの動が投資家の心理に影響しているのであれば、ぜひ活用したいと考えていますが、初心者や数学に詳しくない人にとってテクニカル分析を理解するのは難しいです。それに私が推奨する投資スタイルは、長期的に株を保有することを重視しているため、あまりテクニカル分析を重視する必要はありません。しかし、株価を動かす投資家の心理を無視するわけにはいきませんので、誰でも簡単にできるテクニカル分析、すなわち現在の株価が過去10年間の株価チャートにおける位置付けを参考にしています。

過去10年間の株価の割合

ある企業の半年のチャートを見てください。

チャート-6ヶ月

もともと350円付近で推移していた株が、7月10日頃に急騰し、一時は550円近くまで上がりました。その後、少し下がり、現在の価格は445円です。

この株価でのPERは6.68、PBRは0.9、配当利回りは4.5%の割安株です。投資指標だけを見ると、この企業の株は割安と考えられますが、このチャートを見て買いたいと思えるでしょうか?もし買いたいと思えた場合、いくらで買いたいと考えますか?390円まで下がるのを待ちますか?それとも、もともと推移していた350円まで待ちますか?

私なら、この企業の株を450円で指値注文し、成行で買います。その理由は以下のグラフを見ればわかると思います。

チャート-10年

実はこのグラフは、先ほどのグラフと期間が異なるだけで、同じ企業のものです。さて、もう一度先ほどと同じ質問をします。このチャートを見て、いくらで買いたいと考えますか?おそらく「500円以下なら買ってもいいかも」と思った人は結構いるのではないでしょうか?現在の価格は445円なので500円よりはるか下の価格です。

期間が異なるだけで「買っていいかな?」と思える価格がこれほど変わるのです。

株式の投資スタイルにはさまざまなものがあり、大きく分けて短期、中期、長期のスタイルがあります。私が推奨するのは長期保有のスタイルですので、短期や中期のトレーダーが参考にするような短期間のチャートはあまり重視していません。長期保有を考える場合は、長期的なスパンのチャートを見て判断することが重要です。

このように、私は株を選ぶ際に、現在の株価が過去10年間のチャートでどの位置にあるかを必ず確認しています。割安で勢いのある株は、高値圏で推移していることが多く、半年や1年のチャートだけを見ると買いづらいことがありますが、過去10年間のチャートで見ると、それほど高くない位置にあることがよくあります。

逆に、割安でも勢いがなくなった株は、半年や1年のチャートだけを見ると安値圏で推移していることが多く、割安というだけで買いたくなる株もたくさんありますが、過去10年間のチャートで見ると、高値圏で推移しており、手が出しづらいこともよくあります。

長期保有スタイルの私のような投資家は、過去10年間のチャートを見て、現在の株価の位置を客観的な判断をすることをお勧めいたします。

まとめ(お勧め株を導き出す手順)

私が銘柄を選ぶ基準は、主に『割安株であること』『購入タイミングであること』『配当が高いこと』です。それを調べるために簡単なファンダメンタルとテクニカルを参考にします。具体的な手順は以下のようになります。

  1. まず、前年よりも売り上げの上昇が見込める企業のなかで、『PER』が15以下、『PBR』が1以下、『配当』が3.5%以上の企業を絞り込みます。(時代や業種による多少の違いはあります)
  2. 次に、過去10年間の株価がどれくらいの割合で推移しているかという指標(私はこれを『株割』と呼んでいます:50%以下が理想)の企業を絞り込みます。
  3. そして、その企業のホームページや配当性向等、簡単な財務諸表のチェックを行い、数値の正当性を自分なりに検証します。
  4. 最後に、掲示板を観察し、他の投資家たちがどのような人物で、どういった理由で買っているかを確認し、今後の株価の動きを予測します。

この一連のステップを踏んで、ようやくお勧め企業の株を見つけ出しています。

私が選んだ銘柄は、こちらのブログで皆さんにご紹介しています。もし、購入してもよいと思える銘柄があれば、ぜひ試してみてください。ただし、株式投資にはリスクが伴うため、値上がりが保証されているわけではありません。私はリスクをできるだけ抑えられる企業を選んでいますが、予期せぬ出来事や時代の大きな流れには逆らえないこともあります。絶対に上がると決めつけず、もし下がった場合でも、企業を応援する気持ちを忘れずに、一緒に投資を楽しみましょう!

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