2025年 函館スプリントS(GⅢ)の競馬予想~重賞展開予報~

G3函館スプリントS(アイキャッチ) 06月
2025年6月14日(土)

開催日:2025年6月14日(

展開予報

サマースプリントシリーズ 第32回 函館スプリントステークス(GⅢ) 3歳以上オープン 1,200(芝)別定

予報要約

開幕週の先行有利な舞台にナムラクレアが再び登場。力差歴然も、波乱の芽はコース巧者にあり?!

展開予報

レースプロファイル予報
脚質:先先行有利(ねこ2)30×30□■□□□差し有利(犬)30×30差 ⇒ 開幕週で先行有利も、能力次第では差し切る場面も
時計:遅遅い(かめ2)30×30□□□■□速い(うさぎ4)30×30速 ⇒ 1分08秒台前後、上がり先行34秒台(差馬は33秒台)
馬券:荒固い(お金少3)30×30□□□■□固い(お金少4)30×30堅 ⇒ 能力差は明確だがコース巧者が波乱を演出する可能性も
馬場:雨雨30×30□□□■□晴れ30×30晴 ⇒ 良馬場。開催前日は晴時々曇。当日の天気予報は曇時々晴 

フルゲート16頭に対して、今回は19頭が登録しています。ツインクルトーズは除外対象で出走できません。カピリナ、カルチャーディ、クファシル、ジューンブレア、ジョーメッドヴィン、ステークホルダー、フィオライアの7頭は抽選対象で、このうち5頭が出走可能です。予想では、ツインクルトーズを除外し、抽選対象の7頭についてはすべて出走する前提で進めます。ただし、実際にはそのうち2頭が除外されるため、最終的な出走馬が確定する6月5日(木)16時以降の情報にご注意ください。

逃げたいと考えているのはインビンシブルパパですが、今回は芝が初めてです。枠順次第では逃げられない可能性もあります。他にテンの速そうな馬は、ウイングレイテスト、カルチャーデイ、ジューンブレア、ジョーメッドヴィン、ビッグシーザー、ペアポルックスあたりです。インビンシブルパパが好枠なら先手を取る可能性がありますが、前走で逃げて好走しているジューンブレアが逃げる展開になると考えています。インビンシブルパパは2番手、その後ろにウイングレイテスト、カルチャーデイ、ジョーメッドヴィン、ビッグシーザー、ペアポルックスが控える形を予想しています。

開幕週の函館は前有利です。人気が予想されるカピリナやナムラクレアも、中団あたりの好位から前を射程に入れる形で運ぶでしょう。逃げたい馬が複数いることや、直線が短い開幕週の函館という条件を考慮すると、前半からやや速い流れになる可能性が高そうです。

函館1200mは、4コーナー手前が坂の頂上という特殊な形状です。直線が短いため、差し馬は3コーナーの上り坂の途中から動く、いわゆる「まくる」競馬になると予想されますが、先行勢からすると、上り坂から仕掛けられてもそれほど怖くないでしょう。仕掛けるのを待って、ジワジワとスピードを上げていく展開になると考えられます。

ポイントは、洋芝で直線が短くスタミナが求められる開幕週・函館1200mで、前に行く馬が有利と考えられる中、後ろからまくるナムラクレアのような馬との「レベル差」がどれだけあるかです。力が拮抗していれば前有利ですが、G1で好走するナムラクレア級であれば、初重賞挑戦レベルの先行馬を難なく差し切る可能性もあります。また、洋芝コース実績のない馬については馬格やダート実績、調教状態なども加味するといいでしょう。

重馬場を想定した場合、勝ち時計は1分08秒前後先行馬でも上がりは34秒台差し・追い込み馬には0.5秒以上速い33秒台の末脚が求められる展開になると見ています。

注目馬の分析

★★★☆☆:ウイングレイテスト
先行力があり、函館の開幕週という馬場傾向に合っています函館1200mは1戦して2着と好走しており、それが昨年のこのレースだったという点も心強い材料です。ここ11戦すべて重賞を使ってきており、G1やG2では結果が出ていないものの、G3では【2,2,3着】と安定して好走しています。このメンバーの中では実績面で一枚上の存在と言えるでしょう。ただし8歳という年齢から上積みは見込めず、6月11日時点で「昨年の方が良かった」という騎手コメントも気になる点です。力がある馬なことは間違いありませんが、今の状態には注意が必要です。

★★★☆☆:ジューンブレア
先行して押し切る形が持ち味で、函館1200mのような前が止まりにくい舞台には合っています芝1200mでは【4戦4勝】と無敗を誇っており、スピード能力の高さがうかがえます。持ち時計も1:08.0(上がり34.6)とまずまずのレベルで、時計面で大きな不安はありません。ただしその時計は53kg時のものであり、今回は55kgでの出走となる点は気になります。一方で懸念材料も複数あります。まず、内枠で好走歴が集中しており、外枠では大きく崩れるケースが多い点が不安です。また、これまでに1600mと1400mの重賞に挑戦していますが、いずれも惨敗しており、今回が芝1200mの重賞初挑戦という点も未知数です。さらに今回は3ヶ月の休養明けとなりますが、これまでの休み明けの成績は13着4着と安定していません。これらの点が今回のレースでどう影響するかが注目されます。

★★★★★ナムラクレア
1200mで【5-3-3-2】という安定感抜群の成績を誇り、今回の出走馬の中でも抜けた実力の持ち主です。3戦目以降すべて重賞競走に出走しており、その内訳はG1が9回、G2が2回、G3が8回と、キャリアの全てが高いレベルで積み上げられています。3年前にはこのレースを制しており、そのときの走破タイムは1:07.2(上がり34.1)と優秀でした。当時は50kgと軽量でしたが、今回は57kgでの出走となります。一方で、ナムラクレアの基本スタイルは差し競馬であり、先行有利とされる函館1200mのコース形態とはやや噛み合いません。さらに、内枠に入った場合には包まれてしまい、末脚を活かしきれないリスクも考えられます。実力は断然ですが、展開と枠順によっては取りこぼしの可能性もゼロではありません

★★☆☆☆:ビッグシーザー
先行して抜け出す戦法で、前有利な函館1200mの舞台に適性を示しています。昨年のこのレースでも3着と好走しており、舞台経験も十分です。G1では7着・9着とやや厳しい結果ですが、G3戦に限れば【3,5,2,3,6,1着】と安定感があり、今回のメンバーに入れば格上の存在といえるでしょう。デビューからすべて1200m戦を使われており、スプリント戦に特化している点も強みです。しかし、函館1200mに限ればこれまでに3着・6着(59kg)と、得意とまではいえない成績です。また、今回同様に出走してくるナムラクレアおよびモリノドリームに対しては、過去の対戦成績で明確に後れを取っており、その点も懸念材料です。条件がハマれば勝ち負け圏内ですが、過去の比較からは一枚劣る印象も残ります。

voxねこ夫婦(夫)
voxねこ夫婦(夫)

2025/6/13 追記

ビッグシーザーは右前脚に不安が出たため、今回は回避となりました。狙っていただけに少し残念です。代わりに、好枠を引いた★★★☆☆:インビンシブルパパを、上位5頭の一頭として挙げたいと思います。枠、調教を加味して★を1つ増やしました。インビンシブルパパの父Shalaaと母父Shwaimsaは、ともにアイルランド生まれで、いずれもヨーロッパの洋芝コースで好走していた馬です。Shalaaは芝1200m、Shwaimsaは芝1600mで実績があり、血統的に見ても芝への対応にはまったく不安がありません。(ちなみに、芝向きの血統でも脚部不安がある場合、故障リスクを考慮してダートを使うことはよくあります。)先行有利なコースという点からも、インビンシブルパパの持ち味である先行力に期待したいところです。

★★★★☆:モリノドリーム
函館1200mではこれまでに3戦して3勝と、文句なしのコース巧者ぶりを発揮しています。さらに、同じ洋芝の札幌競馬場でも3戦して1着2回、4着1回と好走しており、洋芝への高い適性が見て取れます。今回は2023年に函館リーディングを獲得した佐々木騎手が手綱を取る予定で、舞台適性に加えて鞍上との相性にも期待が持てます。ただし、基本的な脚質は差し競馬であり、先行有利とされる函館1200mの性格とは必ずしも噛み合いません。持ち時計も1:08.5(上がり34.8)と平凡で、ハイレベルな決着になった場合に対応できるかは未知数です。また、佐々木騎手とは今回が初コンビとなるため、テン乗りによる影響にも注意が必要です。展開と馬場が味方すれば上位争いも可能ですが、課題も少なくありません。

その他では、★★☆☆☆:インビンシブルパパ、★★☆☆☆:クファシル、★★☆☆☆:ジョーメッドヴィンにも注目しています。枠順、調教内容、馬体重、馬場状態、除外馬の状況次第では、注目上位5頭への入れ替えも検討します。

コース・過去の傾向

コース特性 函館1200m

スタートは2コーナー奥のポケットからで、最初のコーナーまでの距離は約489mと長く、枠順による有利不利はほとんどありません。そのため、序盤のポジション争いも激しくなりにくいです。ただし短距離戦のため、スタート後は徐々にスピードが上がり、高低差約1.5mの4コーナーの頂上まで緩やかな上り坂が続きます。急坂ではないものの、坂を上る距離が長いためスタミナが求められます。4コーナーの頂上を越えると下り坂に入り、3~4コーナーはスパイラルカーブの構造で、スピードを出しやすくなっています。最後の直線は約262mと短く、さらに残り100mは平坦です。内を通った先行馬が有利で、後方一気の馬には不向きなコース形態です。また、洋芝の影響でタフさも要求されるため、スタミナのある先行馬が有利な傾向にあります。

※この情報は、以下のサイト等のデータをもとに考察しています。詳しくは各サイトをご確認ください。

函館競馬場 芝1200mの特徴と攻略情報まとめ|初心者向けにわかりやすく解説! | うましる
函館競馬場 芝1200mのコースの特徴を競馬初心者向けに独自に解説しています。「これから競馬を始める!」「競馬場について知識がほとんどない……」という方に少しでもお役に立てれば嬉しいです。ぜひ予想の参考にしてみてくださいね。

過去10年の傾向

過去10年のうち、9回は良馬場、1回は稍重で開催されています。2025年6月9日(月)時点の函館競馬場の天気予報によれば、開催当日の6月14日(土)は「曇り時々晴れ」。水曜日に雨の予報があるものの、それ以降は開催日まで雨の予報は出ておらず、良馬場での開催が濃厚です。以下では、良馬場で開催された9回を前提にデータ分析を行います。

過去の出走馬は合計141頭(1レース平均約16頭)で、馬券圏内に入ったのは27頭でした。逃げ馬の成績は【2-1-0-6】で、9頭中3頭が馬券に絡み、複勝率33%とまずまずの成績です。

また、4コーナーを3番手以内で通過した先行馬(まくり含む)は11頭(27頭中41%)と好成績。これを5番手以内まで広げると15頭(33%/45頭)、10番手以内まで広げると23頭(26%/90頭)と、後方になるほど成績が下がります。それ以外の馬は4頭(8%/51頭)のみと、明らかに苦戦傾向が見られます。

このことから、4コーナーを5番手以内で通過できる馬を中心に馬券を組み立てるのが基本戦略です。能力が高くても10番手以内につけられないようでは、好走は難しいでしょう。

勝ち馬の走破時計は1分06秒8〜1分08秒4とやや幅がありますが、1分07秒台での決着が多い傾向にあります。上がり3ハロンのタイムは33秒5〜35秒2とやや狭く、速い上がりが必ずしも差し馬に有利というわけではありません。先行馬でも差し馬でも、展開によって上がりのタイムは変わりますが、概ね34秒前後の脚が求められます。差し馬が馬券圏内に来る場合は、先行馬より0.5秒くらい速い33秒台が求められるようです。

※この情報は、以下のサイト等のデータをもとに考察しています。詳しくは各サイトをご確認ください。

函館スプリントステークスの過去10年データ、好走馬一覧(2025年6月14日函館11R) | 競馬ラボ
函館スプリントステークス過去10年データです。

当週の馬場傾向

開催1週目

開催1週目で、水曜日に雨の予報はあるものの、開催当日までに雨は降らない見込みです。そのため、馬場状態は良好なコンディションが期待できるでしょう。現時点ではトラックバイアスも見られないと考えられます。そうなると、一般的には「内枠有利・先行有利」の展開になることが想定されます。

詳しくは以下のサイトなどを参考にしてください。

トラックバイアス&血統研究
トラックバイアス(馬場のクセ)と血統を研究

おまけ

voxねこ夫の予想

◎7ナムラクレア
◯15モリノドリーム
▲3インビンシブルパパ
△1ジューンブレア
☆6ウイングレイテスト
注ジョーメッドヴィン

◎能力上位
▲△☆先行有利
〇函館得意
注1200m仕様

先行勢が内枠に塊ました
◎にとって有利な展開になりそうです
とはいえ函館1200mなので

買い目3300
馬連Box◎〇▲△☆
3連複◎-〇▲-▲△☆注
3連単◎〇→◎〇▲→◎〇▲△☆注

レース結果と振り返り

レースプロファイル予報◎:想定通り〇やや想定通り×:やや想定外✖:想定外
脚質:先先行有利(ねこ2)30×30□■□□□差し有利(犬)30×30差 ⇒ 開幕週で先行有利も、能力次第では差し切る場面も
⇒先行有利で差し馬には厳しい流れだった
✖時計:遅遅い(かめ2)30×30□□□■□速い(うさぎ4)30×30速 ⇒ 1分08秒台前後、上がり先行34秒台(差馬は33秒台)
⇒1:06.6(33.4)とレコード決着だった
馬券:荒固い(お金少3)30×30□□□■□固い(お金少4)30×30堅 ⇒ 能力差は明確だがコース巧者が波乱を演出する可能性も
⇒2,3,10番人気での決着。
馬場:雨雨30×30□□□■□晴れ30×30晴 ⇒ 良馬場。開催前日は晴時々曇。当日の天気予報は曇時々晴 
⇒レコードが出るくらいのパンパンの良馬場だった

【レース結果】
1着 枠2 4番 カピリナ
2着 枠1 1番 ジューンブレア
3着 枠3 5番 ドンアミティエ
4着 枠2 3番 インビンシブルパパ
5着 枠6 11番 ペアポルックス

タイム
ハロンタイム 11.6 - 10.1 - 10.8 - 11.1 - 11.3 - 11.7
上り 4F 44.9 - 3F 34.1

コーナー通過順位
3コーナー 3,2,9(1,11)(4,14)(5,6)(8,15)13(7,10)16,12
4コーナー 3,2(1,9,11)(4,14)6(5,15)(13,10)-16,7,12

※色の違い  1着:太赤|2着:細赤|3着:太青|4着:細青|5着:太緑

【レース回顧】
スタート直後の先行争い:1F~2F(11.6 - 10.1) 2F(21.7)
スタートこそ平均も2Fが10.1はかなり速い

前半のペース:1F~3F(11.6 - 10.1 - 10.8)  3F(32.5)
洋芝で前半32.5はかなり速い

3~4コーナー:4F~5F(11.1 - 11.3) 2F(22.4)
コーナーの時計を考えるとここも早い。特に4Fは上り坂になっているにも関わらず11.1は速いといえる。

後半のペース:4F~6F(11.1 - 11.3 - 11.7) 3F(34.1)
前半早かった分、後半(特に最後の6F目の直線)は、少し時計がかかったようだ。前半のペースを考えると34.1は速い。これでは後続の馬が上位に来れないのも納得

次走に向けたメモ:
函館の開幕週は、前に行く馬が有利というのがはっきり出たレースだった。洋芝とはいえ、前半から飛ばせばかなり速い時計が出ることがわかった。特に開幕週は時計の持っている前に行く馬を狙うべき。

voxねこ夫の予想
8着◎7ナムラクレア
9着◯15モリノドリーム
4着▲3インビンシブルパパ
2着△1ジューンブレア
11着☆6ウイングレイテスト
7着注ジョーメッドヴィン

【何がダメだったのか】
ナムラクレアは8着に敗れた。洋芝の開幕週では前が止まりにくいという特徴を、改めて意識しておくべきだった。また、牝馬にとっての57kgはかなりの負担であり、特に差し馬にとっては厳しい条件だったと言える。開幕週に57kgを背負って差すには、相当な能力差が求められると考えるべきだった。

一方、モリノドリームは自己ベストを上回る時計で走っており、力は出し切ったと見ていいだろう。さらに、上位に入った5頭のうちジューンブレアを除く4頭は、いずれも今回が函館初出走だった。加えて、上位4頭は全てダートでの出走経験がある馬だった。

函館の洋芝は力の要る馬場であるため、初めて函館を走る馬については、ダート経験の有無をひとつの判断材料として考慮することも重要だと感じた。

過去の展開予報

まだありません。

今週の重賞レース

展開予報とは

競馬で勝つためには『強い馬』ではなく、『展開が有利な馬』を見極めることが大切だと考えています。詳しくはこちらをご覧ください。

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