2025年　鳴尾記念（GⅢ）の競馬予想～重賞展開予報～

開催日：2025年12月6日（土）

展開予報

第78回農林水産省賞典鳴尾記念（GⅢ） 3歳以上オープン 2,000（芝）別定

予報要約

差し有利なコースで逃げ・先行が多い。ただし開幕週で前が止まらなそう。前が残って波乱の可能性

展開予報

レースプロファイル予報
脚質：先□■□□□差　⇒　逃先行多く流れる展開でも開幕週で前有利。でも有力馬は差。
時計：遅□□□■□速　⇒　1分45秒台、上がり先34秒台後半(差33秒台後半～34秒台前半)
馬券：荒□□□■□堅　⇒　コース的には人気の差し有利。波乱は開幕週の前残り
馬場：雨□□□□■晴　⇒　良。前日が晴時々曇（降水確率0%）、当日が晴れ（降水確率10% ※12/1時点）

枠順確定後

狙っていたダノンエアズロックは出走回避のようです。残念です。予想通りショウナンマグマが逃げるでしょう。2番手は内枠を引いたセンツブラッドになりそうです。その後がナムラエイハブ、ドゥラエレーデ、デビットバローズが追走する流れになりそうです。オールナット、グランヴィノスは隣同士で外を引いたため、お互い牽制し合って、仕掛けどころが遅れる可能性まで出てきました。枠順確定前より前有利な気配がしています。

枠順確定前

逃げ候補（印は何が逃げるかの印です）
◎ショウナンマグマ：控えても持ち味が出ない馬。比較的行った方が結果が出ている。池添騎手は今回で5回目の騎乗になるが2走前から行く競馬をしているため、今回も行くことを考えているはず。
〇デビットバローズ：かつては逃げて3連勝した馬。その3連勝したときの3回目の騎乗が岩田未来騎手で阪神1800m。そのときのイメージはあるでしょう。その後も4回騎乗して逃げてはいないがすべて先行。今回開幕週の好枠を引いて他に行く馬がいなければ行く可能性も。
△ドゥラエレーデ：新馬戦と本格的にダートに転向する前（札幌記念除く）は、すべて2番手以内と前の意識が強かった馬。ただ坂井流星騎手が2回騎乗しているが、意外はテン乗り騎手。今回もテン乗りの西村騎手の考え方次第か？今回は開幕週で前有利と考えれば行く可能性も。
▲ナムラエイハブ：過去に3回逃げて2勝3着1回と逃げれば好成績。吉田隼人騎手も3回騎乗して2番手2回、3番手1回と前に行く意識がある。開幕週1800mとなれば差し有利な阪神といえど、テンの速い馬に乗れば前に行きたくなるのが騎手心理か？吉田隼人騎手であれば迷わず前に行きそう。

先行候補（印は何が先行するかの印です）
◎センツブラッド：前に行って粘り込むタイプ。坂井流星騎手であれば前に行くはず。
〇ダノンエアズロック：普通にテンの速い馬。テン乗りになるが松山騎手は前に付けるタイプ。開幕週の1800ｍ戦。直線の長い阪神コースとはいえ、中段から鋭い脚を出せる馬なので、前が激しくなったとしても気にしないで前に行くでしょう。
ブラックシール：2走前逃げて勝っているように本当は逃げたいと考えているでしょう。しかし、ちょっとスピードが足りません。とはいえ末脚のある馬では無いため前に行くでしょう。ただ、気になるのは国分優作騎手があまり前で競馬をしないことが多いので、もしかしたら行かない、行けない可能性も。

展開の概要
スタート直後：明確な逃げ馬は不在ですが、虎視眈々とハナを狙う馬が数頭いて、しかもテンの速さは似たタイプが揃いました。開幕週の1800m戦となると「逃げ有利」という意識が働きやすく、普段なら先行争いが起きにくい阪神1800mでも、今回は流れが激しくなると予想しています。枠順によってハナ争いは大きく変わりそうですが、一応ショウナンマグマが逃げる形を想定。そこへデビットバローズ、ナムラエイハブ、ドゥラエレーデあたりが押さえつつもポジションを主張し、全体のペースは速くなるとみています。
３～４コーナー：速いと分かってはいても後方の旗手たちからすると、開幕週の1800m戦はプレッシャーがかかるものです。特に人気を背負っている場合、行かざるを得ません。後方の位置取りになったオールナット、グランヴィノスあたりが速めに仕掛けるでしょう。ペースはオーバーペース気味によどみなく流れるとみています。逃げる先行集団には少し厳しい流れで、後方も厳しく、一番有利な展開になるのは先行集団を見ながら進んでいる先行～中段のセンツブラッド、ダノンエアズロックあたりでしょう。
最後の直線：開幕週の馬場がどこまで止まらない馬場なのかが一番のポイントです。有利に進めているのは先行～中段のセンツブラッド、ダノンエアズロックあたりでしょうが、開幕週のきれいな内を通った先行馬が時計は速くても余力を残している可能性が高そうです。中でも能力の高そうなデビットバローズの調子が良ければ粘りそうです。ただ、阪神1800mは最後の直線が約473mとかなり長いため、瞬発力のある差し馬も上位に来そうです。個人的にはダノンエアズロックとデビットバローズに注目しています。

走破時計：1:45秒台
先行馬の上がり：34秒台後半
差し馬の上がり：33秒台後半～34秒台前半

注目馬の分析

★★★★☆：ダノンエアズロック
魅力：脚を溜めた時の末脚。東京1800mではあるが1:44.7(35.3)57kgの好時計で2着。今回は展開が向きそう。高速馬場もいい。いつ走ってもおかしくない超良血馬。
懸念：6ヵ月の休養明け。松山騎手のテン乗り。

voxねこ夫婦(夫)

2025/12/5 追記

どうやらダノンエアズロックは出走回避のようです。詳しいことは確認できませんが、出馬表から名前が消えています。

★★★★☆：デビットバローズ
魅力：2歳時を除くと阪神1800m戦は3戦2勝2着1回と完璧な成績。阪神1800mは1:44.6(33.5)57kgの好時計での勝利あり。
懸念：前走騎乗した松山騎手ではないこと。ただ、5回騎乗して3回勝っている岩田望来騎手に替わるのはプラスか？！

★★★☆☆：グランヴィノス
魅力：1800m戦は2勝2着1回と完璧な成績。前走チャレンジカップでも2着に来たように重賞でもやれる。
懸念：阪神1800mの持ち時計が1:45.2(33.6)57kgと少し劣っている。前走休養明けのオールナットに負けている。今回のメンバーであればポジション取りが難しいか？開幕週の高速馬場がポジション取れた馬に有利か？！枠順に注目。

★★★☆☆：オールナット
魅力：前走チャレンジカップでグランヴィノスに勝っている。4ヵ月の休養明けを叩いて2戦目になる。
懸念：大阪城Sでデビットバローズに負けている。今回のメンバーであればポジション取りが難しいか？開幕週の高速馬場がポジション取れた馬に有利か？！枠順に注目。

★★★☆☆：ナムラエイハブ
魅力：阪神1800mは58kg(今回より+1kg)背負って1:45.5(34.3)の好時計。開幕週の高速馬場になりそう。
懸念：重賞4回出走で3歳以降は8着以下と格下馬。ただ4歳牡馬と本格化の可能性も。

その他

★★☆☆☆：ドゥラエレーデ
魅力：開幕週の先行力。2歳時とはいえ、出走馬中唯一のGⅠ馬。近走ダートで芝を走っていない未知の魅力。冬場、特に12月に好走。
懸念：瞬発力勝負では分が悪い。

★★☆☆☆：マテンロウレオ
魅力：能力上位。戦ってきた相手が違う。今回のメンバーなら。
懸念：先行しない（できない）可能性。開幕週で前が止まらなければ脚を余す可能性。

★★☆☆☆：センツブラッド
魅力：坂井騎手で先行する展開が向きそう。叩き2戦目。調教はまずまず。３歳の成長力と斤量差。
懸念：重賞経験は3歳相手のみ。前走の古馬とのリステッド競争のカシオペアSで7着と惨敗。

枠順、調教内容、馬体重、馬場状態、除外馬の状況次第では、注目上位５頭の入れ替えも検討します。

コース・過去の傾向

コース特性　阪神芝1,800m

ワンターンで直線の長い外回り。ゆったり進んで末脚の切れが問われる舞台

スタート地点は2コーナー出口付近の奥ポケットで、最初の3コーナーまでは約665mあります。コーナーまでの距離が非常に長いため、序盤の先行争いは激しくなりにくく、比較的落ち着いたペースで向こう正面へ向かいます。外回り特有の大きなカーブは角度が緩く、器用さが求められにくい構造です。3～4コーナーは下り基調でラスト3ハロン地点がコーナー内にあり、各馬は早めにスピードを引き上げながら最後の直線へ入っていきます。最後の直線は約473mと全国的にも長い部類で、前半は下り、残り200m付近には急坂が待っており、高いトップスピードと持続力、そのうえで坂をこなすパワーが求められます。差し馬は、向こう正面の半ばから3コーナー手前にかけてロスなくポジションを上げておかないと届きにくく、4コーナーに入るまでにある程度進出のきっかけを作る必要があります。脚質面では、序盤が流れにくいことと直線の長さから、後半の加速力に優れた差し・追い込み馬が狙いやすい傾向です。一方で、逃げ・先行馬は楽に先手を取れても、直線で捕まりやすいため持続力に優れたタイプでないと粘り切れません。枠順は極端な有利不利が出にくいコースですが、序盤のポジション争いが緩やかなため内外の差は小さく、馬の特性に合わせて運びやすい枠が生きやすいレイアウトです。全体として、序盤ゆったり・終盤瞬発という流れになりやすく、最後にしっかり切れる脚を使えるタイプが最も力を発揮できるコースです。

※この情報は、以下のサイト等の情報を元に考察しています。詳しくはサイトで確認してください。

阪神競馬場芝1800mの特徴と攻略情報まとめ｜初心者向けにわかりやすく解説！ | うましる

阪神競馬場芝1800mのコースの特徴を競馬初心者向けに独自に解説しています。「これから競馬を始める！」「競馬場について知識がほとんどない……」という方に少しでもお役に立てれば嬉しいです。ぜひ予想の参考にしてみてくださいね。

過去１０年の傾向

鳴尾記念は昨年までは6月開催で、しかも距離も1800mではなく2000mでした。季節も距離も異なるため、過去データをそのまま参考にするのは難しいのですが、阪神1800mで行われる秋の別定戦が存在しないことから、ひとまず傾向だけ整理してみました。どちらかといえばコース特性を重視した内容で、過去の傾向はあくまで参考程度とお考えください。

過去10年間の内、阪神開催が7回、中京開催が2回、京都開催が1回、すべて良馬場での開催でした。今回は阪神競馬場での開催です。天気予報は、前日が晴時々曇（降水確率0%）、当日が晴れ（降水確率10% ※12/1時点）ですので、良馬場で開催される可能性が高いです。今回は阪神競馬場で行われた良馬場7回のデータのみで分析します。

良馬場時の出走馬は延べ86頭で、そのうち馬券圏内に入ったのは21頭です。脚質別の成績は以下の通りです。

逃げ馬（1コーナー先頭）：7頭出走、3頭馬券圏内【1,2,0,4】（複勝率42.9%）
先行馬（4コーナー3番手以内）：21頭出走、7頭馬券圏内（約33.3%）
先行馬（4コーナー5番手以内）：35頭中14頭馬券圏内（40.0%）
中団差し馬（4コーナー10番手以内）：70頭中19頭馬券圏内（約27.1%）
後方追込み馬（11番手以降）：16頭中2頭馬券圏内（12.5%）

阪神・芝2000mの良馬場に限定すると、先行〜中団の好走が目立ちます。1コーナー先頭（逃げ）の馬も比較的馬券に絡む例が多く、後方11番手以降からの追い込みは届きにくい傾向です。これは、過去4回が11頭以下の出走数という影響もありますが、「前目〜中団で競馬ができるタイプ」を優先的に評価した方が良さそうです。

良馬場時の勝ち時計・上がり3F

勝ち時計：1:57.2～2:00.1（1:59前後が目安）
上がり3F：33.6～35.7（先行馬は概ね34秒台後半、差し馬は34秒台前半〜中盤が目安）

2015年12月12日に阪神1800mで行われたチャレンジカップの時計は良1:46.1(34.2)フルーキー(追)

2016年12月10日に阪神1800mで行われたチャレンジカップの時計は稍1:46.5(35.9)マイネルハニー(先)

客観的な（馬場を考慮しない）過去の傾向

■ 枠順傾向
1枠：勝率（9.1%）複勝率（18.2%）
2枠：勝率（8.3%）複勝率（25.0%）
3枠：勝率（14.3%）複勝率（42.9%）
4枠：勝率（0.0%）複勝率（21.4%）
5枠：勝率（0.0%）複勝率（13.3%）
6枠：勝率（5.9%）複勝率（23.5%）
7枠：勝率（15.8%）複勝率（26.3%）
8枠：勝率（10.0%）複勝率（25.0%）

内枠〜中枠の好走が目立つ一方、7枠・8枠の好走もあり、極端な偏りはありません。全体としては3枠の複勝率が一番高いです。

■ 人気傾向
1番人気：勝率20.0%、複勝率50.0%
2番人気：勝率20.0%、複勝率50.0%
3番人気：勝率20.0%、複勝率40.0%
4～6人気：勝率6.7%、複勝率33.3%
7～9人気：勝率3.3%、複勝率13.3%
10人気以下：複勝率6.3%

上位人気（1〜3番人気）が比較的堅実に結果を出しており、人気薄の激走は限定的です。実績上位馬の取捨が重要なレースと言えます。

■ 年齢傾向
3歳：勝率0.0%、複勝率0.0%
4歳：勝率5.9%、複勝率52.9%
5歳：勝率14.8%、複勝率29.6%
6歳：勝率7.5%、複勝率20.0%
7歳：勝率4.3%、複勝率13.0%
8歳：勝率9.1%、複勝率18.2%
9歳以上：ほぼ実績無し

4〜5歳の好走率が際立ちます。高齢馬は出走数が少なく結果のブレが出やすいので、年齢による見極めは「出走数と個別実績」の確認も必要です。

■ 所属別
美浦：複勝率14.3%、勝率0.0%
栗東：複勝率25.9%、勝率9.3%

関西（栗東）所属馬の出走・好走率が高めですが、美浦勢は2頭しか出走しておらず、あまり参考にはならないようです。

※本稿は競馬関連サイトのデータをもとに作成しています。詳細は各サイトをご確認ください。