2025年　京阪杯（GⅢ）の競馬予想～重賞展開予報～

開催日：2025年11月30日（日）

展開予報

第70回京阪杯（GⅢ） 3歳以上オープン 1,200（芝）別定

予報要約

先行勢多い。荒れた内は外差し決まりやすい。ルガルは最内59kg。波乱の香り。差しの伏兵に期待！

展開予報

レースプロファイル予報
脚質：先□□□■□差　⇒　先行勢多く展開は差しに向く。伏兵が展開を生かせるか？！
時計：遅□□□■□速　⇒　1分07秒台、上がり先34秒前後（差は33秒台前半）
馬券：荒□■□□□堅　⇒　力拮抗。実績馬ルガルは59kg。波乱は人気薄の伏兵馬
馬場：雨□□□■□晴　⇒　良　前日晴時々曇(10%)、当日晴時々曇(20%) ※11/28金曜Yahoo調べ

枠順確定後

展開の概要
スタート直後：大外17番であればテイエムスパーダが逃げる。2番手に14番クラスペディア、3番手に9番カルチャーデイが付けて、プチ逃げ馬争いが起きそうなためスタートから速くなるでしょう。京都1200mは、序盤、緩やかな上りになるため、落ち着くコースですが、内のルガル、ヨシノイースターあたりが突く可能性が高く、コーナーまでも少し速めの流れになりそうです。そんな先行争いに巻き込まれたくない外を引いたペアポルックスやヤマニンアルリフラは、少し抑えたポジションを取るとみています。
３～４コーナー：前半抑えた馬が仕掛けなければならない位置です。先行するテイエムスパーダ、クラスペディア、カルチャーデイに、内からルガル、ヨシノイースターがつつきつつ、外からヤマニンアルリフラ、ペアポルックスが突いて先行勢は苦しくなるでしょう。一方、後方の馬は前のやり取りを見ながら最後の直線まで脚を溜めるとみています。
最後の直線：先行したテイエムスパーダ、クラスペディア、カルチャーデイは苦しくなり、内から、ルガル、ヨシノイースターが抜け出し、外からヤマニンアルリフラ、ペアポルックスあたりが差して、後方に待機していたジャスティンスカイ、エイシンフェンサーあたりが追い出しにかかり、届くか届かないかといった展開になると予想しています。

調教が良く見えた馬
◎ヨシノイースター
ジャスティンスカイ
〇レイピア
▲メイショウソラフネ
エイシンフェンサー

枠順確定前

逃げ候補
▲カルチャーデイ：このメンバーの中ではテンは速めの部類。横山典弘騎手では逃げていないが過去に3回逃げて18,1,9着。横山典弘騎手は2回騎乗して2～3番手。他の馬が行かなければ逃げてもいいというスタンスでしょう。
〇クラスペディア：このメンバーの中ではテンは速めの部類。過去に小崎綾也騎手で3回逃げて2,1,2着と好成績。逃げられれば逃げたいと狙っているはず。ただ、他の速い馬との兼ね合いで、番手になる可能性の方が高そう。
◎テイエムスパーダ：逃げても惨敗するときは惨敗するが、逃げないと持ち味が出ない。1コーナー5番手以降の場合の着順は11,14,18,16,14着。出遅れが無ければ間違いなく逃げを狙ってくるはず。
ジャスパークローネ：2023年夏に逃げて重賞を2連勝した馬。その後スプリンターズSで逃げて4着に敗れて海外へ。昨年の夏戻った初戦は出遅れて、次走は内枠の千直で逃げなかった。近走は1200mでもダートを使うなど迷走中。丸山騎手は逃げが得意だが、同型馬もいるため先行するだけになるかも。

先行候補
◎ペアポルックス：このメンバーの中ではテンは速め。逃げなくてもいいが逃げてもいい。とにかく先行した方がいいタイプ。逃げが得意な松若騎手のため、逃げる可能性もあるが、今回はテイエムスパーダがいるため先行に留めるはず。
メイショウソラフネ：このメンバーの中ではテンは速めだが、たまに出遅れることも。京都1200mなら巻き返せるため先行するだろう。
モズメイメイ：かつては逃げて好成績を収めていた馬。GⅠを狙い始めてから控える競馬に変えて迷走した。近走は中段より少し前で競馬をする競馬で活路を見出そうとしている感じ。国分恭介騎手は中段より少し前で好成績だった。
ヤマニンアルリフラ：元々先行して好成績だった馬。重賞挑戦語は前に行けないことも多いが、今回のメンバーであれば先行できる可能性も。団野騎手の意識は前のはず。
ヨシノイースター：このメンバーの中ではテンは速め。中段からでも競馬ができるタイプだが、今回18頭の多頭数のため、内田騎手は前に行きたいでしょう。中段より少し前での競馬をすると予想。
〇ルガル：テンのスピードは速い馬。先行して抜け出す競馬でスプリンターズステークスを勝利。そのとき騎乗していた騎手が西村騎手。今回西村騎手に乗り戻って先行するでしょう。

走破時計：1:07秒台
先行馬の上がり：34秒前後
差し馬の上がり：33秒台前半

注目馬の分析

★★★★☆：ヨシノイースター
魅力：先行して鋭い瞬発力が出せる。先行するには好枠を引いた。ルガルを見ながら競馬ができる。斤量の57kgも他馬に比べると軽い。この秋叩き3戦目で調子が上がっている可能性。それを裏付けるうなるような坂路調教で軽く51.8-36.7-12.5を出して、調教がよく見えた。
懸念：7歳。重賞をもう少しのところで勝てていない。

★★★☆☆：ペアポルックス
魅力：先行して抜け出す瞬発力があること。開催19日目の最終日で荒れていない外のポジションを取りやすい外枠を引いたこと。
懸念：重賞未勝利の格下。京都で勝ち星無し。

★★★☆☆：ジャスティンスカイ
魅力：脚を溜めた時の爆発的な末脚。今回のメンバーであれば展開が向きそう。昨年5月に京都1200mで1:06.9(32.9)という好時計で勝利している。
懸念：展開が向かない可能性。前が塞がって抜け出せない可能性。

★★★☆☆：ナムラクララ
魅力：中段からの鋭い末脚。3歳牝馬の成長力。叩き2戦目。1200m戦に転向してから1,4,2着と全部掲示板。
懸念：1200m戦で初めての55kg。数字だけで見ると瞬発力では劣る。浜中騎手ではなく武豊騎手が騎乗する。

★★★☆☆：ルガル
魅力：メンバー中唯一のGⅠ馬。能力上位。1枠番と先行するには好枠。
懸念：59kgの斤量が初めて。荒れた内枠を走らされる可能性。調教を見る限りまだ本調子ではないように見えた。本番は香港スプリントか？

その他

★★☆☆☆：モズメイメイ
魅力：2023年に京都1200mで逃げて1:07.1(33.2)の勝ち星あり。
懸念：最近は逃げていない。

★★☆☆☆：アブキールベイ
魅力：中段から鋭い脚で抜け出す瞬発力。3歳牡馬の成長力。3歳限定ではあるが葵ステークスの重賞勝ち。メンバーでは実績上位。
懸念：持ち時計が無い。だたまだ3歳と出走数も少ない。

★★☆☆☆：レイピア
魅力：キーンランドカップ以外はすべて13戦掲示板。3歳牡馬の成長力。
懸念：葵ステークスではアブキールベイに完敗。持ち時計が無い。だたまだ3歳。

枠順、調教内容、馬体重、馬場状態、除外馬の状況次第では、注目上位５頭の入れ替えも検討します。

共通パターン

コース特性　京都　芝1,200m

短距離ながら序盤は落ち着きやすいコース
3コーナーの坂を活かした後半のスピード勝負がカギ

スタートは向こう正面の中央やや左からで、最初の1コーナーまで約320mあります。序盤は緩やかな上り傾斜が続くため、テンのペースは短距離としては穏やかで、先行争いも激しくなりにくいです。3コーナーに入ると坂の頂点を越えて下りに変わり、この下りの慣性を活かして4コーナーから直線にかけて一気にペースを上げる展開になりやすいです。最後の直線は約328mで、平坦なためスピードを落とさずに加速でき、差しや追い込み馬も末脚を活かしやすい構造です。仕掛けどころは3コーナー手前から4コーナーにかけてで、ここで動けないと直線で前を捕まえきれません。脚質は瞬発力のある差し・追い込みが有利で、逃げや先行馬は序盤での位置取り次第ですが、坂の上りで脚を使いすぎると後半に失速しやすく不利です。枠順は内外の差はあまり大きくなく、内枠はコーナーで距離ロスが少ない分わずかに有利、外枠も極端な不利はありません。京都芝1200mは前半は穏やか、後半はスピード勝負になりやすいコースで、トップスピードと加速力を活かせる馬が力を発揮しやすい舞台です。

※本考察は以下のサイトなどの情報を基にしています。詳細は各サイトでご確認ください。

京都競馬場芝1200mの特徴と攻略情報まとめ｜初心者向けにわかりやすく解説！ | うましる

京都競馬場芝1200mのコースの特徴を競馬初心者向けに独自に解説しています。「これから競馬を始める！」「競馬場について知識がほとんどない……」という方に少しでもお役に立てれば嬉しいです。ぜひ予想の参考にしてみてくださいね。

過去１０年の傾向

過去10年間の内、良馬場が9回、重が1回でした。今回、京都競馬場の天気予報は、前日は晴／降水0%、当日は晴／降水10%(11/24月曜調べ)ですので、良馬場で開催される可能性が高いです。今回は良馬場9回のデータのみで分析します。

良馬場時の出走馬は延べ151頭で、そのうち馬券圏内に入ったのは27頭です。脚質別の成績は以下の通りです。

逃げ馬（1コーナー先頭）：9頭出走、3頭馬券圏内【2,0,1,0】（複勝率33.3%）
先行馬（4コーナー3番手以内）：27頭出走、8頭馬券圏内（約29.6%）
先行馬（4コーナー5番手以内）：45頭中13頭馬券圏内（約28.9%）
中団差し馬（4コーナー10番手以内）：90頭中22頭馬券圏内（約24.4%）
後方追込み馬（11番手以降）：61頭中5頭馬券圏内（約9.2%）

若干先行有利な傾向はありますが、大きな差はなさそうです。ただし、後方からの追込みはほとんど馬券圏内に入っていません。位置取りはどこからでも可能ですが、やや前目につけられる馬が有利と考えておくとよいでしょう。

良馬場時の勝ち時計・上がり3F

勝ち時計：1:07.2～1:08.8（1:08秒前後が目安）
上がり3F：32.2～34.7秒（先行馬 34秒前後、差し馬 33秒台前半が目安）

客観的な（馬場を考慮しない）過去の傾向

■ 枠順傾向
1枠：勝率10.5%、複勝率15.8%
2枠：勝率15.0%、複勝率20.0%
3枠：勝率5.0%、複勝率35.0%
4枠：勝率5.0%、複勝率30.0%
5枠：勝率5.3%、複勝率15.8%
6枠：勝率0.0%、複勝率10.0%
7枠：勝率4.0%、複勝率12.0%
8枠：勝率4.2%、複勝率12.5%

2～4枠の好走が目立ちます。

■ 人気傾向
1番人気：勝率20.0%、複勝率50.0%
2番人気：勝率22.2%、複勝率22.2%
3番人気：勝率10.0%、複勝率40.0%
4～6人気：勝率10.0%、複勝率30.0%
7～9人気：勝率3.4%、複勝率6.9%
10人気以下：勝率1.3%、複勝率11.4%

人気どころの好走が目立ちますが、人気薄でも一定数馬券圏内に来ているのがわかります。

■ 年齢傾向
3歳：勝率11.1%、複勝率22.2%
4歳：勝率8.6%、複勝率25.7%
5歳：勝率5.8%、複勝率19.2%
6歳：勝率5.4%、複勝率13.5%
7歳：勝率0.0%、複勝率14.3%
8歳以上：勝率0.0%、複勝率0.0%

3・4・5歳の好走率が際立っています。

■ 所属別
美浦所属馬：複勝率14.8%、勝率7.4%
栗東所属馬：複勝率19.3%、勝率5.7%

地理的な要因もあったか、栗東所属馬の好走率が若干高いようです。

※本稿は競馬関連サイトのデータをもとに作成しています。詳細は各サイトをご確認ください。

京阪杯の過去10年データ、好走馬一覧（2024年11月24日京都12R） | 競馬ラボ

京阪杯過去10年データです。

個別パターン

京都競馬場：良予想　開催9週目（第4回後4日目）　Cコース設置後4日目

京都競馬場は開幕9週目（開催19日目）で、Cコース使用後4日目（最終日）となります。先週日曜朝7時時点のクッション値は10.5と標準的な硬さでした。

天気予報は、前日は晴／降水0%、当日は晴／降水10%(11/24月曜調べ)と、良馬場で行われる可能性がかなり高いと見ています。

先週の競馬を見る限りでは内馬場はかなり荒れていたようで、外差しが決まりやすいように見えました。先週同様に中団からの差しが届く傾向が続くと予想しています。

ただ、私はトラックバイアスに関してはド素人ですので、詳しく知りたい方は以下のサイトなどを参考にしつつ、ご自身で予想を立てていただければと思います。

トラックバイアス＆血統研究

トラックバイアス(馬場のクセ)と血統を研究

JRA公式クッション値

馬場情報（中京競馬場）　JRA

JRA公式コース概要（仮柵等設置状況&予定）

第3回・第4回京都競馬の馬場概要（馬場情報）　JRA

おまけ

voxねこ夫の予想

11/29(土)時点の予想です。その後の予想やパドックや馬体重を見て変える可能性があります。
⇒このまま買いました
◎４ヨシノイースター
〇６レイピア
▲８メイショウソラフネ
△５ジャスティンスカイ
☆１１エイシンフェンサー
注１８ペアポルックス

買い目4300
単勝◎×10
馬連Box◎〇▲△☆
３連複◎→〇▲→▲△☆注
３連単◎〇→◎〇▲→◎〇▲△☆注

レース結果と振り返り

レースプロファイル予報（◎：想定通り，〇やや想定通り，×：やや想定外，✖：想定外）
◎脚質：先□□□■□差　⇒　先行勢多く展開は差しに向く。伏兵が展開を生かせるか？！
⇒ルガル以外10着まですべて差し馬が上位に来た。1着も伏兵馬の差し馬だった
◎時計：遅□□□■□速　⇒　1分07秒台、上がり先34秒前後（差は33秒台前半）
⇒勝馬の走破時計は1:07.4(33.4)と想定通りだった
〇馬券：荒□■□□□堅　⇒　力拮抗。実績馬ルガルは59kg。波乱は人気薄の伏兵馬
⇒7,1,4番人気での決着と少し荒れた
◎馬場：雨□□□■□晴　⇒　良　前日晴時々曇(10%)、当日晴時々曇(20%) ※11/28金曜Yahoo調べ
⇒良馬場開催だった

【レース結果】
1着	枠5	10	エーティーマクフィ
2着	枠1	1	ルガル
3着	枠2	4	ヨシノイースター
4着	枠3	6	レイピア
5着	枠6	11	エイシンフェンサー

タイム
ハロンタイム	11.9 - 10.3 - 10.5 - 11.2 - 11.6 - 11.9
上り	4F 45.2 - 3F 34.7
コーナー通過順位
3コーナー	(*7,9)-(14,18)1(8,11)(4,12)(6,10,16)(2,15,17)-13-5,3
4コーナー	(7,*9)-(1,14,18)-(4,11)8(6,10)12(2,16)-15,13-(5,17)3

※色の違い　　1着:太赤|2着:細赤|3着:太青|4着:細青|5着:太緑

【レース回顧】
スタート直後の先行争い：1F～2F(11.9 - 10.3) 2F(22.2)
京都らしくテンは速くなりすぎず標準的。2F目だけ速く、位置取り争いはややタイト。

前半のペース：1F～3F(11.9 - 10.3 - 10.5)  3F(32.7）
前半はやや速めの流れで、差し馬も脚を温存しづらい入り。

３～４コーナー：3F～4F(10.5 - 11.2) 2F(21.7)
下りで加速しつつ4F目は緩む典型的な京都1200m。先行勢が脚を使いすぎず粘れる形。

後半のペース：4F～6F(11.2 - 11.6 - 11.9) 3F(34.7)
後半は完全な後傾ラップでスピードの持続力勝負。外差しも効いたが前も簡単に止まらない。

最後の直線：5F～6F(11.6 - 11.9) 2F(23.5)
緩やかな減速ラップで、直線は伸び比べ。上りの速さより最高速と維持力が問われた。

次走に向けたメモ：
アブキールベイ（6着）：中団後方から終始スムーズに運び、直線でもしっかり脚を伸ばした。前残り気味の流れで差し届かなかったが内容は良好。馬体＋16kgでも動けており、絞れればさらなる上積みあり。京都より直線の長い阪神・東京でパフォーマンスが上がるタイプ。

voxねこ夫の予想
◎ヨシノイースター（3着）： 位置取りはやや後ろになったが、直線はスムーズに伸びて地力は示した。現状の京都1200mの流れは合っており、引き続き堅実に走れそう。
〇レイピア（4着）： 後方からの競馬になったが、ラップが緩んだ4コーナーで加速がスムーズ。33.6の上がりは優秀で、展開ひとつで馬券内可能。
▲メイショウソラフネ（10着）： 位置は悪くなかったが4角での反応が鈍く、直線の伸びも不足。時計勝負になる京都1200mより、少しタフな流れの競馬の方が良いかも。
△ジャスティンスカイ（8着）： 後方から最速級の上がりを使い、この馬なりの脚は見せた。1200mは忙しく、1400m前後の方が競馬がしやすいかも。
☆エイシンフェンサー（5着）： 位置は絶好だったが、速い上がり勝負になると微妙に足りない印象。もう少し時計のかかる馬場なら勝ち負け可能。
注ペアポルックス（12着）： 先行したが坂下りでの加速局面で置かれた形。高速決着が厳しく、条件替わり（稍重〜重・内枠先行有利のコース）で見直し。

【何がダメだったのか】
ジャパンカップ同様、「1番人気のルガルを外したい」という欲に負けてしまった点は反省すべきところ。何度も書いているが、「着順に人気は関係ない」ことを忘れないようにしたい。ただ、1着のエーティーマクフィは完全にノーマークだった。京都最終週の最終レースで馬場はかなり荒れていたが、この馬は3走前までダートを使い、17戦中13回も馬券圏内に入っている。さらに、2走前には洋芝の青函Sで1着。つまり、荒れて力の要る馬場を得意とするタイプだったということだ。最終週で馬場が荒れているときは、こうした“荒れ馬場巧者”の存在を忘れないようにしたい。